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November 20, 2013

同じセンサーサイズならば画素数が少ない方がS/Nが良いという都市伝説

(japasese article only, technical insight about sensors signal to noise ratio)

題に書いたことは、確かに数年前までは深刻な問題として話題になっていました。でも、私は2-3年前からこの考え方には賛成していません。これは、ある意味でパラドックスの様に語られたこともアリ、もう画素数を上げないでくれと私も真剣に思った時期もあります。

(余談ですが、このような議論はフィルムの時は有りませんでした。画素がなかったからです。でも、たしかに低感度フィルムは微粒子ですし、高感度フィルムの粒子は荒いというのはありました。しかし、サイズを変えても、同じフィルム(感度)の場合という前提が作れますので、つまり、云ってみればフィルムのフラクタル性のような性質を基礎として、より大きなフィルムフォーマットこそ、鮮明な画質になるとのみ語られたのです)

しかし、その後、画素ピッチーとS/N(ノイズ)の間の相関は崩れてきています。原因は簡単です。もともと相関があると思われていた時期は、ピクセルピッチが狭くなっても、配線の線幅はなかなか狭くできないなどの理由によって、実質開口度が急激に減少してノイズが増える傾向が確かにありました。

でも、最近は違います。少なくとも出来上がり画像のS/Nを論ずるならば、センサーサイズが大きいほど良い結果になると云った方が正しい。もともとこちらが原理であり、上記の画素との関係は、技術上の問題だったからです。
つまり、大画面ほど情報量(Signal)がふんだんに得られるので、S/Nは平均的に改善するからです。
極端な例を挙げます。仮に、1ピクセルのセンサーを作ると、S/Nは向上するでしょうか。画素数とS/N比は光学情報的には無関係です。

事実、私の使っているデジタルカメラのなかでは、D800Eの高感度S/Nは最も良好(なものの一つ・・追記)です。SONY α7Rも同系の新型センサーですから、期待できます。事実、今のところぎょっとするほど高感度の調子が良いこともわかってきています。・・こうなってくると、D800Eは要らないかもしれない。(笑)

一方、センサーの配線、設計が相似形に作れるというやや無理な仮定を置いたとき、APS-Cで約1段、43rdsで2段分、135フルフォーマットと比べると不利になります。
ただ、一方で、それぞれ被写界深度を等価にすると、それぞれ1段、2段絞りを開いても、等価の被写界深度が得られるので、レンズの明るさが無限に供給できるというこれまた無理な条件のもとでは、これらは全て等価になります。

以上、今日なおささやかれる都市伝説に対して、情報量という切り口で論じ、それ(伝説)を原理的には無視しても構わない現実にあることを述べました。しかし、これは、メーカーの巧拙、あるいは世代の差によって、その通りにはならないわけで、そのあたりを手探りで探していく・・・これも、デジタルの楽しみかもしれませんね。

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digital sensor science」カテゴリの記事

Comments

まだ12カウント程残っておりますし前回の俺のコメントも消されてしまいましたので
俺はコメントすべきではないかと迷っておりますが書いてみます

今回の記事にて素朴に思うのですが同じセンサーサイズでの比較ならお手持ちの
D800EとEOS 6Dは同等の感度耐性をお感じですか?
俺にはEOS 6Dの方が若干よさそうに思えるのですが……
またD3系はいまだにDxOでも不動の高感度番長として君臨しておりますがやはり
D800Eと同等だと思われますか?

これらすべてをお持ちの くーすけ様ならではのご意見を聞いてみたいなと思った
次第です

Posted by: . | November 20, 2013 02:05

. 様
大変失礼致しました。最大の恩人に対して本当に申し訳ないと思っております。
只今、コメントは公開しております。申し訳ありませんでした。(消したわけでは在りません、ただ、ちょっと騒動であり、
その後、. 様のコメントで元気づけられて、一旦消去したblogでしたが、同じURLで再起動
したものです。)どうか、これからも宜しく御願い申し上げます。
さて、ご質問の件、
最初に前提を述べなくてはならないのですが、フルではISO12800、APS-Cと43rdsではISO6400の場合あるいはこの前後の場合の印象です。この感度は私にとってはやや
クリティカルに光量が足りないけど、普通に写したいEVを出すための高感度領域です。

コメントを頂いて、「はっ」としたのですが、
6Dへの配慮が不足していました。

6Dの高感度は素晴らしいと思っています。
本文の書きぶりは私所有の「ニコン」の場合とするべきでした。
6Dは、
ISO12800でホッこり物撮りしても質感がきれい
なので私の場合大いに使えます。
D800Eは6Dにかなわないかもしれないけど、
ISO12800-25600辺でスナップしても、全体の均整は取れていて使えます。ちょっと、びっくりした。
D3とD3xの時、xも意外と良いといわれたISO1600辺
での議論が、いまではISO12800辺になってる。
6Dで25600は試した経験がないので回答にならないのですが、
安心感という点では6D>D800Eかもしれませんが、実際の経験で驚いたという事では
D800Eは凄いと思いました。
また、世代が違いますが5DIIと比較した場合は6Dのほうがずうっと優れていると思います。

DxOの高感度(High ISO)のアプローチは私の場合と比較すると半分一致していて、半分
は違います。一致しているのは、画像データとしてのS/Nを検討することであり、1pixの
S/N比ではない点。違う点は、DxOの場合は一定のダイナミックレンジが出る感度を比較
して、高感度特性としているてんです。

私の意見は単に先ほど書いたように、フルならばISO12800±がキチンと写るかという
観点での印象です。

さて、D3sはもっていないのでD3/D700/D800Eで印象を述べますと、かつて凄いと
いわれたD3/700はいまではまあまあかなぁという印象で。ISO12800は結構苦しい。
色が浅く成っていくことがはっきり感じられます。
つまり、D3/700は世代が古いと感じています。3sはもってなないのでコメントできないけど、
今でも問題ないレベルなのかもしれませんね。

D800Eは意外と良く写るんで驚いたというレベルで、高感度も良いと思ったのです。

なお、D3xはISO6400までしか設定できませんが、この6400は4*6判の大きさでかろうじて
ノイズが隠せる程度です。これにはずいぶん苦労しました。
100-1600のダイナミックレンジが高いので高感度も悪くないといわれたのでしょうね。

以上、お答えになっていないかもしれませんが、ご回答申し上げます。

本当に有難うございました。

Posted by: Kuusuke TARO くーすけ太郎 | November 20, 2013 10:10

>その後、. 様のコメントで元気づけられて、一旦消去したblogでしたが、同じURLで再起動
>したものです。)どうか、これからも宜しく御願い申し上げます。
光栄ですし、むしろ恐縮です。
こちらこそお邪魔にならない程度に書き込むつもりですのでお目こぼしを

ご意見は大変参考になりました
別に高感度のテスターをしている訳ではないので実際に使われている方の御意見は
とても有意義です

>Canonの色
俺個人は大好きです
特にフィルム時代の35-80辺りのキットレンズとかつけると昭和な感じの色合いが
出て大好きなのですが反面東京のような微妙な空だと空が青く写らない
やっぱ嘘くさくても空は青い方が皆さん好きなようで最近はどこも派手な発色に
なってきている気がしますね

Posted by: . | November 20, 2013 21:04

次の記事で、「西洋画」の色彩を支えている油絵具と「岩絵の具」という
アナロジーを書いてみました。

ともかく、この辺のプロデュースはメーカー哲学なんだろうと確信しています。

Posted by: Kuusuke TARO くーすけ太郎 | November 20, 2013 21:26

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