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January 05, 2015

下げで始まった日本株の世界的背景を検討する

僕は個人トレーダーでも投資家でもないので達観して眺めている。でも、岡目八目という言葉もアリ、下手にデイトレのポジションなんか持っているよりも、冷静に見つめられるような気がしている。
オマハの賢人ウォーレンの云う通り、自分が理解できる有望なビジネスで、充分に割安だと思える時に買えばよい・・・所詮、株なんて。だから、この時期に買いにせよ売りにせよ、欲張ってホジションを撮る必要も感じない。

昨年末、年内渡ぎりぎりの頃、電力株の一部が妙に売られていた。あれは損出しのアヤだったのだろうか。電力というのはかつては定期預金の様な物だったのだが、311以降大変なことになっている。福島第一では多くの方々が日に夜を継いで解決に向けてご努力されていることは十分に敬意を表したいが、あの事件はこの世の終わりの始まりを決定的にした。原子力という無限とも思えるのエネルギーを人類は手に入れたことが、如何に奢った思考であったかを思い知らされた。一度過ちを犯すと、取り返しのつかない惨事が起こることを見誤った結果だ。
でも、だからと云って、E=mc^2という等式がもたらす莫大なエネルギー原が宇宙の原動力であるという哲学にも似た原理は微塵も影響しない。再生可能エネルギーという怪しいフレーズも実は、この式によるエネルギーの恩恵の化身に他ならないからだ。再生可能エネルギーと呼ばれる物の殆ど、地熱発電以外は殆ど太陽内部で起こってる核反応のエネルギーを源にしてそのホンの一部を利用しているに過ぎない。太陽光(電池)発電に限らず、風力も潮汐(一部は月、地球、太陽の天体位置エネルギーを使っている)も皆同じだ。

太陽がなければ地球は生きられない。

さて、与太話はこの辺にして、今日の日本株の下げは、この国への見切り、警戒のサインとも見える。平均株価は十分に高い。PE18倍は、熱狂の80年代の終わりと比べれは極めて低いが、この先買われればオーバーシュートの警告音が鳴り響く。

日本の産業の足腰は強く、その技術力は世界に冠たるものがあると僕も信じるが、ビジネスのセンスにおいては、近隣新興国に出し抜かれ続けたこの20年だ。秩序と、矜持とが傲慢と楽観に変化したとたんに、周辺国の気鋭に足元をすくわれた。

つまり、日本株はひょっとすると日経平均で20000万円越えが起こるかもしれないが、それは未来への夢を買った妥当な水準ではなく、単なるオーバーシュートでしかない。

さらに、此処に来て新たな不確定要素が加わった。地政学的な要素を除くと、エネルギーの思惑的な価格変動制の増大だ。昨年はアメリカのシェールガスがもてはやされたが、OPECは崩壊したのかと思われるほど、これに対して逆張り的・・・言い換えれば無策だ。
この中身は、まあ、OPECのクルードはまた暫くは持つので自噴が少なくなったとはいえ、廉価にクルードを出し続けられる。一方、新進のシェールガスは開発に大金が掛かる、エネルギーが安ければ赤字になる。加えて、イスラム国の利権はどの程度の油田を持っているのか不明ながら、国際エネルギー価格にスティンガーミサイルの程度の影響をだしている。
OPECの算段は、当事者の本当の思惑はともかく、イスラム国という原理主義であり、旧支配者層を認めないという教義のもと、もっともOPEC為政者にとっては厄介な存在であり、これは叩き潰したい。放っておくと、イスラムが本当にイスラム国に呑みこまれてしまう。

ヨーロッパはどうなっているのか、・・・ヨーロッパはエネルギー問題も大きく、ロシアとの関係の趨勢も重大関心事ではあるが、そもそも、€という基軸通貨がもたらす、団結と離反と論争の只中で、段々と選択支が窮屈になってきた。ドイツ人はギリシャ人を本気で助けたいとは思わない筈だ。だって、ドイツの蟻たちにはギリシャ人はキリギリスに見えるからだ。そもそも人種も文化も過去も違い、統一通貨にしたことを呪っているに違いない。

・・・

中国中央政府の野望は危険だ。その一点についてのみ、この国は気を点けなければならない。中国は現代史上最後の帝国主義を温存している。下手に構うと、日本政府は大変な目に合う。

今年の注目点を敢えて併記すると、

①日本株が本当に4年連続の連投を果たすには、ややPEが高く、更なるEPSの向上、つまり企業業績の支えが無ければそうは続かない。

②中国情勢は経済的には停滞期の入口にはいりつつある。その代償は大きく、大気汚染、環境問題、食品安全などまだまだこれからのことだ。

③ヨーロッパは不気味だ、欧州は見た目にも停滞しているが、ロシアなど地政学的混乱の兆しも重大だし、アフリカ問題(目を覆いたくなるほどの貧困と疫病の蔓延)の最初の防波堤でもある。ヨーロッパは国力が弱く、これらに対応できない可能性がある。

④東アジアは、当面にらみ合いが続くだろうが、経済循環は良い。ただし、日本の花形企業が食い物になって久しい。上海で思う事だが、日本の勢いの10倍の勢いを感じる。

⑤アフリカの惨状はこれ以上放置できない。(エボラに限らない)

⑥異常気象はまだ先の事と思っていると、手遅れになる。

⑦ビジネスの根源は人の困難に根差す。

以上、正月5日に思った。

Kuusuke TARO、くーすけ太郎記す

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