« SONY α7R II のレンズ選び | Main | 昔風に »

August 30, 2015

親指AFの功罪

何時になっても、親指AF機構は(AF付)カメラの性能として愛用されている。
(注 親指AFとは、レリーズボタン半押によるAF機能を外し、独立した背面のボタンでAFのみを行う仕掛けで、人物のマルチショット連射などでは極めて有効かつ適している。また、そういう事をするプロや、ハイレベルアマの人々は、自分のカメラは全部その方式で操作する傾向がある)
もちろん、フラグシップ級のカメラでは、レリーズボタンの2段クリックは無い場合が多く、どこまでが半押しかわからない物のもある。

これが出来ないカメラは選ばれないということも有ると思う。が、逆に選ばれたカメラには親指AF機能が付いているということかもとれない。僕がもっている売価5万円以上の一眼レフであれば殆どは曲がりなりにも親指AFは出来ると思う。

ニコンの一眼レフを睥睨すると、これが出来ないモデルは現存しないと思う。ただ、D3300で確認したわけだが、一部のエントリクラスだと、アフタビューがどうしても消せないという理由から、事実上使い物にならない場合もある。すべてを確認したわけではない。

親指AFが優れている点は、三脚に載せた時と勘違いしていたが、通常の撮影でも、フォーカスポイントを決めて多数連射するときなどには極めて有効な手法だろう。一方で、コサインブレが起こるし、出来の悪いレンズでは像面湾曲が有るので、正確なフォーカスが得られないという心配はある。でも、これは目くそ鼻くその世界であり、そういう時はMFしろということだろう。(余談ながら、ニコン24-70/2.8Gは像面湾曲がキツイことが有名)

以上の事は、多数の測距ポイントを便利にしているムキには、意味不明の話かもしれない。が、僕はヨッポドの事が無い限りはスポットAFそれも真ん中でしかAFしない。像面湾曲でもコサインぶれでも被写界深度に収まるように写し、ダメなら失敗となる。AFポイントをダイナミックAFに利用するにはカメラの性能が心配だし、風景で調整が必要ならばMFで写すだろう。

したがって、今なお、多くの人が親指AFを愛用している事実から考えても、メーカーは何を考えているのだろうかとおもったりする。

とにかく、レリーズホタンが本来の目的にのみ使われるといういみで、この使用法はすっきりするわけだ。

では、なんで、レリーズ半押でAFキックする一般向カメラが多いかと考えると、これは、昔の普及版カメラの名残ではないかと思う。20-30年前の35mmコンパクトカメラは、やや短い焦点距離にしてあり、フォーカスは目測だったりして、結構杜撰だった。また、その後パッシブAFが導入されたときも、キックはレリーズボタンに割り当てられた。つまり利便性優先の設計で、かつ、一枚ずつしか写さないという前提で、レリーズとAFとが合体した。90年ごろの出来事だろうか。

爾来、レリーズ半押AFが席巻した。
それ以前の高級カメラはMFをシッカリしなければならなかったし、フォーカスポイントは画面中央と相場がきまっていた。

この様な経過を考えると、今日の超過剰多点測距は、OLD MANには無用の長物でしかない。僕の場合はスナップ中心なので、真ん中以外は1000枚に一枚も使わないかもしれない。
つまり、焦点を端に合わせる時は、一旦そっちを向いてAFして、その後好きな構図にしてレリーズする。AEは構図に合わせて決定される。という分業だ。これをやってはいけないのは接写の時(50cm以内かあるいは1メートル「3フィート」かもしれない) ぐらいじゃないかと思う。

とにかく、被写体追尾式のAFというのは真に気味が悪いし、それが横に移動する被写体ならば焦点位置の変動は速度にもよるけど、通常はあまり気に成らないレベルだ。前後に移動する被写体の場合は、移動速度は像の大きさの変化として現れるが、これをキチンとAF追尾してくれるのか不安だ。もっとも難しい、斜め方向、つまり、縦横両方のベクトルを持つ移動体は中々困難で、技術が必要だが、これをダイナミックAFで良しとしている人は僕の知り合いにはいないかもしれない。(確認していない)・・・だって、プロセッサがとろいので最近までは全く役に立たなかったと思う。
ま、レーシングカーが目の前を通り過ぎる時などそんな悠長な事はしていられないので、昔ながらの置きピンという手もあろう。し・・・。

今回は、親指AFになじみのない人にむけて発信した。

|

« SONY α7R II のレンズ選び | Main | 昔風に »

camera science」カテゴリの記事

Comments

カワセミのダイブと言えば少し広めに当たりをつけて置きピンで水面を
狙っておくものと相場が決まっておりました
なので枝先のカワセミが見下ろす先を一緒になって見張っていると予想に
反して不意にホバリング始めたりするとオタオタして結局ホバリングも
ダイブもチャンスを逃すという感じでした

ですがD300というモンスターがそれらを一変させてしまったのです
不意のホバリングでもレンズを向ければ即フォーカスし直後にダイブしても
その波紋に一瞬でフォーカスし水上に飛び出す瞬間を8コマ/秒で切り
取ってしまうのです
俗にフラグシップと呼ばれるカメラはAFの反応感度や追従粘り具合や
様々な挙動を細かく設定できます事はD3系のカメラをお持ちの くーすけ 様
には釈迦に説法と思います
もちろんカメラがどれほど速く測距情報を出してもそれに反応できる
レンズが無ければ意味はないのですがそういう被写体専門の方はレンズに
かける金額はセダン数台分だったりしてとてもまねできません
(まあ中には航空専門の方で超音速でカッ飛ぶ戦闘機をMFのみでビタっと
貼りついたようにフォーカスさせながらバリバリ撮る有名人がいるようですが)
出た当初は結構多くのユーザーが「ありゃダメだ」とか言っていた
3DトラッキングAFも今ではものすごい食いつきでほぼ何でも撮れるとか

そんな怪物達の直系である D7100 を くーすけ 様はお持ちですが
たまにはAFに任せて高速ドライブで連写してみてはいかがでしょうか?
(とか親指AFで測距点は中央一点でしか使ってない典型であり、しかも
AFレンズよりMFレンズの方が数も使う頻度も多い俺が言っても説得力は
無いのですが…………
たまにAFで撮ると便利だなぁとしみじみ思います)

Posted by: . | August 30, 2015 05:55

長文のコメントを頂き恐縮しています。
こんなことを何で書いたかというと、僕の知り合いでフォーミュラーカーなど自動車レースを専門にしている人がいます。

その人の話がヒントでした。

つまり、リスクを取って素晴らしい迫力を追及するか、安全を見越して綺麗な解像を取るか、戦略は大別して2つある。迫力あるショットを追及するとシャッターは遅めになり、流し撮りになる。安全を追及して高速反応で写すと、綺麗に写るけど、写真としてはつまらない物になる。
というような意味だったと思います。

たしかに、タイヤホイールが静止しているよりも回転している方がレースらしい…。
で、当然所謂置きピンに近い技法で写している…という意味にも取れますし、静止画にすると、いい写真が作れないと云う意味にも取れました。

で、プロは静止画を取る傾向があり、ハイアマチュアはリスクを冒して写す傾向が有る…というコンテキストでありました。

で、この話には3D トラッキングはハナから信じていないし、助けに成らないという確信を感じたのであります。

何れ自分で体験してみたいと思っています。

Posted by: くーすけ太郎 | August 30, 2015 11:04

誤解している人が多いのですが、D3300では親指AFは実質的にできないですよ。
確かに親指のボタンでフォーカス動作をさせることはできます。
しかし、レリーズ優先でシャッターが切れるように設定できないので、
レリーズボタンを押し込んだ時にフォーカスポイントにピントが来ていないと、シャッターが切れません。
というわけで、D3300では親指AF動作は、使い物になりません。

Posted by: 匿名 | September 01, 2015 20:15

コメントありがとうございます。
どういうわけか、私の2個体では、FPが来ていようが、居まいが、シャッターは切れます。af-Sの設定で、一度AF-L/AE-Lボタンでピントを出しておいて、当該ボタンから指を離します。その後はどのような構図でも写せます。(シャッターは落ちます)お試しください。ただし、POST VIEWの間はAF-/AE-Lボタンが動作しなくなります。その他の詳細設定が違うのかもしれませんね。

Posted by: くーすけ太郎 | September 02, 2015 03:11

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« SONY α7R II のレンズ選び | Main | 昔風に »