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May 20, 2016

写真は金魚すくい

「写真は金魚すくい」…正確に覚えていないのだけれど、これは田中長徳先生の名言だったと思う。
この意味するところは深淵で、僕のようなガキには計り知れない。

多分、決定的瞬間とは極めて儚い、現実の時間と空間のなかで移ろい行くターゲットを写す、金魚すくいの様に薄い紙で掬い取るほど難しい事だというような意味も含まれているんだろうと思う。だから、ライカを使っているんだろうと思う。RFカメラはカメラの事を知りつくしていないと上手くいかないし、レンズがドンな描写をするか予め知ってないと写せない。

近年、実は2013年に知ったのだけれど、Saul Leiterの写真集「Early Color」の不思議なNY雑景を見るにつけ、これこそが、それだと思うようになった。

彼はライカと初期のカラーフィルムで写していた筈なので、すべては瞬間のひらめきと計算ずくで、その儚い決定的瞬間の色と情感を瞬時に切り取ったのだと思う。まさに、金魚すくいの紙で金魚を捉えている。

Early Colorを見て、これはAFカメラでは写せないと気付いら、それは相当カメラの事を知っている人だ。そう、彼の写真は、ピントの位置が凄い。今のデジタルカメラだったら相当難しいし、煩わしいのでそういうのは写さないだろう様なものが、そこに有る。そして、二度と再現出来ない情感が籠っている。

何度でも再現できる物を写すのはツマラナイ。でも、彼は二度と写せないものを写している。まして、若き日はファッション界で時代の先端を行く写真家だったのに、その後80代まで隠棲していたという。(映画のスートーリーが本当の事ならば)
でも、その何十年かの間に撮りためたスナップが物凄く美しい。別に美しい風景でもなんでもない。寒いNYの冬、湿気で曇ったカフェの窓ガラスから透けて見える外の人・・・。これって、なんなのだろうか・・・、真剣にスナップを写す人にとっては、魔法のような輝きがある。

今、僕は籠りきっている。撮影も殆どしない。し、出来ないでいる。
まさに、繭の中で動かず、次の一歩について思案中・・・といえばキザになるけど、次はどうやって、締めくくるか・・・。
7月になったら、飛び出そうと思う。

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