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June 10, 2016

三菱東京UFJの英断

事前にお断りしておくけど、僕は標題のfinancial groupとは何の利害関係も無い。

「三菱東京UFJが国債のプライマリーディーラー資格を返上するらしい」という記事が数日前にでた。

これは、とても面白い話だ。多分今から30年ぐらい前までは、銀行はプライマリーディーラーではなかった。国債窓販を切っ掛けに、PDの資格を取りに行ったと記憶している。つまり、特別の資格だった。

今回、三菱東京UFJの説明の損をする可能性にあたる入札は、ステークホルダー(そうは言ってない様だが)に迷惑を掛けるという趣旨は、非常に真っ当な説明だ。経営判断原則というものはあるけど、一歩誤れば「背任」が成立する環境に対する批判を述べているとも受け取れる。

国債金利がマイナスになっているという異常事態に素直に反応したと云うべきだろう。この話を煎じ詰めると、日銀が国債をセカンダリーにせよ買い続ける行為は、ちょっとマズイという事、気づく人多いんじゃないかなぁ。最後には、国庫に穴を開けることを迂遠にやっているだけだということ、先日記事にした。

どうして、「国庫に穴を開ける」ことになるかというと、マイナス金利の国債を発行すれば、国庫は自動的にマイナス金利の分だけ国庫の赤字を消すことが出来る。では、その財源はというと、引き受け手である銀行や証券会社が損をしそうなものだけど、彼らは日銀がもっと良い値段で再度買ってくれると信じているから引き受けるのだ。

日銀はその期待に応えて再度セカンダリーで国債を高値で購入する。これを際限なく続けると、日銀は大損をすることになる。その損は結果として国庫の損に付け変わる。何故って、日銀の債務超過なんてシャレにならないでしょう。もしそうなったら、国債は暴落し、結局どちらにしても、国庫は安泰ではいられない。

だから、三菱は引き受けられないと決めたんじゃないのかなぁ。プライマリーディーラーには引き受けの義務がある筈だから、資格返上しか無かったのではないのかなぁ。

これが広がると、「入札・未達」がいずれ起こるかもしれない。あとの筋書きは幸田さんの小説にゆだねることにしようか。

一見、財政再建に資するように見えるマイナス金利ではあるけど、最期のつけは財政破たんを早める効果として寄与する・・・そうとしか思えないのだが・・・。

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