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January 10, 2017

さらばフルサイズ

僕は陳腐な被写体を写す事が嫌いだ。皆が写すものは写したくない。
もちろん、風景もマクロ写真も写す事があるけれど、自分の代表作品になると思う事はシャッターを切った瞬間から全く感じたことが無い。他人と同じ写真は嫌だ。

結局、僕が写したいのは人間、それも普通の人、ポーズしない人。そして、その人を取り囲む、街だったり、部屋だったり、光だったり、影だったり、つまり、一度きりの人の姿だった。これまでの生涯で100万枚ぐらいの写真を写したと思うけど、このような人をどれ程これまで写せたか知らない。いや、殆ど写せていない。

一眼レフカメラはデジタルになって、猛烈に性能を高めて、もう写せないものは何も無い程の高性能になった。漆黒の闇でも写せるし、高速で走る物もキチンと写せる。どんなに遠う物でも写せるし、猛烈な広角画像もできる。

でも、僕は心の底から、三角屋根のカメラが嫌いであることに常々気づいてきた。

だから、長い間、威圧感の無いカメラ、例えばライカの様なカメラに強く憧れてきたし、惹かれてきた。それが、マイクロフォーサーズに暫く執着した理由でもある。しかし、初期のマイクロフォーサーズは初期故の問題が多くて、フィルムカメラが瞬間を切り取る様な事がし辛いカメラだった。いまは違うかもしれないけど、当初はそうだった。マイクロフォーサーズも随分進歩しているので、今の機種であれば印象は違うと思うのだが、昔はそうだった。

フルサイズカメラが随分使い易くなってから、単焦点と小型フルサイズカメラにものめり込んだ。しかし、所詮フルサイズはズームにすると猛烈に大きなセットになってしまう。機材が大きすぎて、遠くまで運んで写すのには色々と制約があった。それが、ソニーα7系カメラを3年間以上愛用してきた理由でもあった。ソニーは素晴らしい機会を与えてくれた。しかし、ソニーのレンズ開発はカメラが優先で、なかなかキチンとしないし、大口径ズームに注力している最近の姿を見るにつけ、そんなレンズを使うなら一眼レフの方が使い易いし、小型のメリットもないわけで、僕はユーザーではないと感じるようになった。

しかし、今になって気づいたことは、小型フォーマット特にAPS-Cはフルサイズには性能的に多少劣るものの、実用上さほどの不利な点もなくて、使い易いフォーマットだということ。一眼レフにするとちょっと大きくて使いにくいけど、望遠では有利。

こうして、愚かな事に富士フィルムのXシリーズを全てのメーカーを試してからの最後に試すことになった。Xは凄い。ミラーレスの難点を克服することに物凄く注力しているうえに、アナログ時代の精神を残している。
僕は、暫くこのシリーズで、当初の目的が果たせるか、試すことになりそうだ。ハーフサイズでいいじゃないかという割り切りが、目から鱗となった思いだ。

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