暫くMC-11についてレポートしていなかった。
MC-11の2つのモデル、SAマウントとEFマウントの違いに気づいたのでその点を中心に報告する。
ここにきて新たに導入したα6300やSIGMA 18-35、50-100など、目下白眉のモデルがそろったので色々試してみることが出来るようになった。18-35/50-100/F1.8 はMC-11対応のArtブランド、強烈な解像力と類を見ない大絞り・・・このシグマSAマウントでSD-1や今後発売されるSD-Qそして、目下小型ミラーレス最強の一つα6300でその性能が如何なく発揮できるのかどうか・・・ここが注目点だ。
此処で一点注意喚起とこれまでのレポートで誤りを記す。
まず、MC-11のファームウェアはアップデートしていない、箱だしの状態。また、動作範囲外のレンズも試している。
また、シグマ製でFE、SAの双方のマウント形式で同じレンズは未だ保有していないので、ここではどちらかのマウントの場合からの推量が入る。
それと、α6300はファストハイブリットAFでSONYの3型アダプターが使えるカメラだと報告したことは事実だったが、メニューで像面位相差を選択する部分が無い。ここが、α7RIIと決定的に違う。もともとファストハイブリッドはどちらがどの様な動作するかはカメラ任せではあるが、位相差式が動作するかどうかはAF速度に重大な違いが有るので、α6000以前のカメラや、α7第一世代ではまともな速度では使えないことを以前に報告している。
α系のAFは像面位相差が働いたときはその旨極小のピント枠が見える。位相差式が働かない(見えない)ときはその小さな枠が出ないようだ。
MC-11ではシグマSAマウントの18-35artは動作保証品。これをα6300に装着すると、どうやっても像面位相差合焦の枠が見えない。今のところ・・・。もしやと思ってα7RIIに装着すると、なななんと、合焦までに気迷いの様な小刻みのぶれが連続する・・・。何れもコントラスト式だけでピントが来ているようだ・・・ファストハイブリッド式は双方の組合せなのでこれでも良いと思うけど、MC-11(EF)+キャノン純正EFレンズ群の殆どとタムロン24-70/2.8では明らかに位相差式合焦が出来るのに対して、MC-11(SA)+18-35artではコントラスト式になってしまう。
シグマとEFは電気系統がニアリー≒だと聞いていたが、明らかに挙動が違う。
もともとシグマSAマウントとSDシリーズカメラのAFはとろいとおもってたけど、ソニーに付けてもそういう事なのか、或いは、なにかが違うのか、今のところ同じレンズでSA/EF双方のマウント形式での持ち合わせはないので詳細は分からない。
ちなみに、シグマ18-200mm OSII EFマウントという非対応レンズでさえ、α6300で位相差式合焦が確認できるので、これはシグマのレンズの問題というよりはSAマウントの問題の様だ。対応しているというレンズでさえSAマウントでは位相差式が働かないのかもしれない。
この辺りの調査にはまだ時間が掛かる。
ともかく、いま最もお勧めのレンズはキャノン純正EF(・・・Sが付いてない)かもしれない。
(まとめ)
MC-11 EFマウントモデルの場合
僕が使っている純正キャノンEFレンズは大抵使えるし、α7RIIとα6300で像面位相差式が動作する。
シグマ製の動作保証がないEFマウントレンズの一部(18-200 OS II)でも像面位相差式が動作することが確認されている。
MC-11 SAマウントモデルの場合
シグマ製SAマウント(シグマSD-1等に付けるマウント)系レンズのartモデルで所有しているのは18-35/50-100F1.8の2つだが、この相方とも位相差式動作は確認できないし、コントラスト式特有の迷いが見られる・・非常にAFが遅い。一世代前のミラーレスの動作になってしまう。
しかも、α7RIIの場合は、位相差式のスイッチをメニューがらONを選択しているのにもかかわらす、更に微妙な小刻みな迷いが暫し続く動作がみられ、ファームウェアのバグではないかと危惧される。いずれにしてもコントラスト式でAF動作しているようだ。 α7R IIにタムロンの古いAマウントや古いソニーAマウントレンズを3型アダプターで装着すると、位相差式で動作するが、似たようなビビリが発生することが有る。この辺はSONY特有の位相差式とコントラスト式のハイブリッドによるビビリなのかもしれない・・・今のところは不明だ。
結語として、MC-11はどうもEFマウント仕様の方が汎用性も高いし、実質的に使えるレンズが各段に多い。逆にMC-11SAマウント仕様は使えるレンズは多分シグマレンズに限定されている上にシグマが動作保証しているレンズの中核(ART18-35/50/100/F1.8)で使おうとしても、α7系、α6300おいてまともな動作とは言えないので要注意だ。ソニーの小型ミラーレスカメラを第一に使う場合は、EF系で揃えた方が無難だ・・・。
まとめ・・・終わり
(余談)
シグマ 50-100/1.8 ARTのSAマウントをSD-1に装着した場合は、当たり前だけれど、位相差式(笑)で非常に速く合焦する。実験順序がアベコベであった。
古いシグマSAマウント70mm/2.8MACROをα6300に装着すると、全くAFが動作しない場合、位相差式合焦が出来る場合など、とっ散らかっている。
いずれにしても、シグマ50-100/1.8 artのシグマSAマウント仕様はα系ミラーレスカメラでは位相差式動作が出来ない様だ・・・。あるいはEFマウント仕様だったら位相差式が動作するのかどうなのか、そこまで酔狂ではないので試すつもりもない。
ここから導き出される仮説は、シグマレンズのSAマウントのコントロールというのは、意外ととっ散らかっていて、世代によって随分違うらしい。シグマの一眼レフは自社純正レンズしかつかないので、これまであまり問題にならなかったのかもしれない。
一方で、キャノン純正およびタムロン等のEFマウントは意外とコントロール系が枯れているのだろうか。
だいたい動作が安定している。
一方で、EF-Sという小型フォーマットはMC-11には装着できないので、ここは要注意だ。